2013年12月のパソコンサポートおよび平均単価

先月の主なパソコンサポートの事例と平均単価をご紹介致します。なお、業務内容が重複している場合は、直近の案件のみ記載しております。(実際の件数とは異なります)

例年のサポートで多い案件として

  • 1)HDD不良におけるパソコン起動のエラー
  • 2)インターネット接続の障害
  • 3)通信インフラの切替工事等

 

特に、1)に関しては年間を通じてではなく、年末にかけて多いのは、個人・企業問わず「重要データを年内に確認したい」というのが主な理由で、個人の場合は年賀状のデータ

企業の場合は、決算書(会計)データの保全が主な用途に思います。

 

もっとも、我々が要求されるのは、起動できなくなった際の善後策が一番求められます。

 

 

代表的な事例としてハードディスクの損傷事案を紹介します。

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「ハードディスクの物理的損傷と論理的損傷」があり、物理的なものはいわゆる「電源が入らない」というケースです。

主な電源不良のパターンは、電源回路の不良によるものが多く、一般的にはパーツ交換で済む事がほとんどです。

しかし、今回のケースはHDDケースの電源回路不良による二次障害を引き起こしており、ハードディスクの回路も損傷しておりました。

そのため、当社対応では無く、高度修理機関への斡旋が必要と伝え、作業は中断致しました。

 

これは一つの事案ですが、ハードディスクが損傷しても即利用不能にはならず、多少のエラーは見逃して動きます。

これがパソコンの遅くなる要因とも言えます。

 

パソコンが遅くなる原因は、おもにソフトの数が増える事による一次障害です。このケースの対処方法は、「パソコンのソフトを削除する」「メモリを増やす」または「ハードディスクをSSDに交換」する。

と言う一般的な作業で改善されますが、ハードディスクの損傷の場合、ソフトを削除したり、メモリを増やす事では改善は見込めず、早急にハードディスクの交換が必要です。

先月からこのパターンで作業を行いました。

 

  • 作業時間 2時間~5時間かかり、
  • 作業単価 3~5万円(交換ディスクの容量および仕様に依存)

ハードディスクの単価は年々下がっているとは言え、データの移行作業も簡単ではありません。

 

交換作業はMacよりも、Windowsが深刻です。

 

Macの場合は、物理的にハードディスクを差し替えた後OSと古いハードディスクから環境移行の作業で済み、作業時間も比較的短時間です。

しかし、Windowsの場合はリカバリの後、物理的にインストールが必要のため、バックアップがとれていないハードディスクからの交換作業は、専用ツールを用いて実施する等、作業は難航します。

Windows7がはいった1TBのハードディスクのデータ移行は約5時間ほどかかっており作業の成否は完了するまでわかりません。
物理的なHDDクローンユニットにおける成績はまだ未知数故、今後実機と検証を予定しています。

ただ、モニタリングでバックアップ作業を実施しなければ、どこまで安全に進んでいるかわかりません。

データ移行を個人レベルで実施するには難易度の高い作業ですし、機材をそろえるのもコストの掛かる話です。
(データ移行で難しいのは、ハードディスクの引っ越しではなく、分解・組み立ての方である)

お客様が修理業者に依頼する安心感は機材一式持ち込んで専属で作業を行ってくれる事ですが、ハードディスクのクローン化(いわゆる複製作業)は、まだまだ認知度が低く、浸透はしていません。

もっとも、こういった作業を率先して推奨するつもりはありません。メーカサポートでは対応してもらえないハイリスクな作業とも言えます。

 

定期的なバックアップを作るのは難しいかもしれませんが、今可能な事として外付けハードディスク(内蔵ハードディスクの2倍を基準)に、自動バックアップを行うのが賢明な策です。