Archive for 1月, 2008

パソコンが遅いからメモリ追加は安易である :: 事例紹介

今回のお客さんは、昨年ノートパソコンを購入した方で、年齢も還暦を超えている(?)大変元気な方です。

最近あまり電話がないなぁと思いながらいつものように仕事をしていたら、「今から来てもらえませんか?」という話。二つ返事で早速出かける私。

トラブル事例:メモリを追加したが速くならないパソコンについて

質問:インターネットにつないだらパソコンが遅くなってしまった。
メモリを追加?したのだが、あまり改善されていない。
理由は何だろうか?

状態を早速チェックすると、確かにワードやエクセルの動作が非常に遅い。状態としては、メモリ不足の時に発生する症状である。

パソコンの性能には、多少のばらつきがあることはご存じな事だと思う。

パソコンのソフトにはショートカットアイコンと呼ばれるボタンが表示されている。起動時、この表示がどのタイミングで完了するかでパソコンの状態を判断することが出来る。

1:すべてのアイコン・編集画面が瞬間で表示される→正常(100%動作)
2:アイコンが段階的に表示・程なくして編集画面が表示される(80%動作)
3:アイコングループ単位で表示されるのが目視で判断できる(50%動作)
4:画面のメインフレームが表示されてから数十秒以上たってからアイコンが表示される(20%動作)
5:起動そのものにうつらない(0%動作)

と言う一つの判断材料がある。この際に考えられる事が、メモリ不足がその一つである。お客さんの話だと、インターネットをはじめてからおかしくなったと言う。

つまり、インターネットを利用する前までは問題が一切起きていなかった事を意味する。

このお客さんのパソコンにはインターネットを利用している話が無かったこともあり、遅くなる理由が考えられなかった。年齢もさることながら、用途も限られている為からだ。

お客さんの利用背景はこのあたりで、早速チェックに入る。

パソコンの動作を調べるために「タスクマネージャ」というプログラムがある。WindowsXPであれば、ctrl+alt+delを押すことですぐに見ることが出来るプログラムである。

29.7:350:316:0:0:taskmanager2:right:1:1::28:350:316:0:0:taskmanager3:right:1:1::

このプログラムを使い、動作を調べるとCPU使用率(占有率)が100%から下がらないのである。占有率が20%を常時越える状態になるのは、非常に問題で、特殊なプログラムなどを動かさない限り起きないのである。ましてや100%と言うことは、明らかに動作に問題があると判断して良い。

この状態にもかかわらず、メモリを増設と薦めたのだろうか?疑問でならない。

動作チェックをするのは確かに「エラー」が出ていないか調べる点では確かに有効だと思う。しかし、今回の場合は、明らかに「エラー」を調べることより「なぜ遅いか?」を調べなかったのだろうか?

むしろ、原因を「特定」出来なかったのではないか?と言う疑問がわく。

それから、調べたことは「常駐アプリケーション」はどんなものが動いているか?であった。

これが一番やっかいな作業となる。その理由の一つに「動作上必須」である場合は、はずすことが出来ないからだ。

まず最初に「CPU占有率」が高いプログラムをタスクマネージャを使い、片っ端からはずすと言う作業。操作を間違えるとその瞬間「ポン」と電源が落ちることもあるが、あまり気にせずに薦めて良い。

つぎに調べる事が、「CPU占有率」が20%を切る状態になっているかを確認する。この作業を怠ると、また元に戻ってしまうので、慎重に作業を進めなくてはいけない。

占有率が無事に下がったことを確認して、次に調べる事が「常駐アプリケーション」のプログラムを解除する機能があるかを調べる。

もし、常駐を解除する機能が付いていればそのまま解除して行けば良い。今回のケースは解除機能そのものが無く、アンインストールという方法で対処した。

この結果、常駐プログラムの動作も無くなり、正常動作に回復した。

この点からなぜこのプログラムがインストールされていたか?と言うことだ。インストールした時期が昨年の7月だった事と、ここ最近までインターネットを利用してなかったと言う点を総合的に判断すると、インターネット回線をつかったプログラムだったという事になる。どういう経緯でインストールされたかは知るよしも無い。

*まとめ

動きが遅い=メモリ追加は「問題の解決」にはなりません。

OSには、最低メモリ容量、標準メモリ容量、適正メモリ容量の目安があり、Windows98からVISTAまでにおいて、標準の目安は次のようになります。

Windows98 最低 32MB 標準64MB 適正128MB
WindowsMe 最低 64MB 標準128MB 適正 256MB
Windows2000 最低 64MB 標準128MB 適正 256MB
WindowsXP 最低 128MB 標準256MB 適正 512MB
WindowsVISTA 最低 512MB 標準1024MB 適正2048MB

適正メモリ以上の追加をする場合は、用途に合わせて行えば十分です。最低で動作させる事は残念ながらメモリ不足が発生してもおかしくありません。経験上、標準メモリを搭載しているパソコンであれば、よほどの動作をしない限り、動きに不満が出ることはありません。WindowsVISTAについては、必要以上に動作が遅い事もあり、適正容量を積むことが必須になっていること自体、アンバランスではないかと思います。

この点から512MB搭載のメモリに1GBの追加を行い、1536MBにする必要があるかといえば、疑問は残るのです。

増設して無駄な事は1つもありません。これは、設置を薦めた業者の方の名誉のために申し上げます。私が申し上げたい事は「増設する根拠」「原因」が関連していない事を申し上げたいのです。

メモリが少ないので増設をした。だから動きが改善した。と言う話は確かにあります。パソコンもメモリがたくさんあるから使い切る事はまずありません。

バランスをしっかり保ち運用することで初めて快適な利用が出来るのです。

パソコン故障、自己診断のコツ(1)〜画面が表示されなくなったPC編 :: 事例紹介

正月休みもすっかり終わり、年明けから連日パソコン故障で駆け回っています。さて、今回は先日起きた事例について解説つきでご紹介したいと思います。

今回の事例:パソコンの電源は入るが、ディスプレイに出力されなくなったケース

PC環境:WindowsXP・ショップブランドPC

グラフィックカード:オンボードVGA(Intel810系)

このようなケースの場合、原因として何が考えられるか?まず疑わなくてはいけない事は、「グラフィック」を出力するべきディスプレイが正常に動作しているかと言うことである。初期対応の際、一番重要なことは「確実に動作する機器を手元に準備する」と言うことである。つまり、お客さんの話を元に手ぶらで向かっても、判断を誤る事があるので、結果にかかわらず大事である。今回、事務所の備品である液晶ディスプレイを抱えて現地に向かい、接続を切り替え動作を確認したところ、「出力」されることは無かった。

ただ、この場合何が考えられるか?

単に出力されないと言う事では、何の解決にもならないし、パソコンの何処が壊れているかを判断してこその「専門家」である。

次にチェックする事が、メインユニット(基板)が正しく動作しているかのチェックになる。この部分が非常に重要で、この判断が実は難しい。汎用修理業者としては、メーカの部品を取り寄せる事は事実上不可能で、流通品または、中古の同等品を入手するのがせいぜいである。(もちろん、ある方法で注文することも出来るが、面倒であることと、必ずしも入手出来るとは限らない)

出力されない事がわかった事で、次に判断する材料が、「起動音」を調べる動作音チェックである。「音」はパソコンが動かない限りでないのでは?と思われる方もいるだろう。しかし、これは大きな間違いであり、「動作」には必ず「音」がその動作結果を示すのである。パソコンは必ずしも表示装置(液晶ディスプレイ)を使う事はなく、本体と「センサー」など入力装置+印刷機だけと言うケースも実際ある。その際に一番、頼りになるのが「音」である事は言うまでもない。

音を調べると「正常起動音」であったことから、パソコンの故障は出力部分であるという判断になった。動作検証の為、メモリをはずして再度起動をかけてみると、「メモリ警告音」が発生したことをふまえ、正常動作していると判断した。

このことから、メインユニットは正常であるが、ディスプレイ部分(接続端子)の故障による追加作業という事になった。

幸い、パソコン部品そのものは比較的入手可能な物だったため、大事に至らなかったが、メインユニットが損傷しているのであれば、パソコンの買い換えになったであろう。

修理工賃の目安(参考)

*グラフィックボードの追加(実費:相場は5000円〜10000円程度)

*取付工賃(5000円:PC設定+動作確認まで含む)

*故障診断(3000円/件)

*出張料(3000円:地域内)

*まとめ*今回の故障判断のポイントは「動作基準」です。「映像」が出ないから安易にディスプレイを購入したらあっさりとパソコンが壊れていると気づいた事でしょう。幸いしたことは、故障した状態でそのままだったことでした。パソコンに限らず機械動作品はすべて、障害が発生したら現状のままで待機することが求められます。故障診断の最大のポイントである「再現性の無い故障は故障と言わない」鉄則があります。故障が「常時」発生するのであれば何か故障が考えられるのです。今回に限らず故障診断は常に消去法で考えます。

1:電源はちゃんとつながっているか?
2:パソコンは正常に起動しているか?
3:ディスプレイは正常に動作しているか?
4:周辺機器の影響はないか?
5:異常な臭いは発生していないか?

と言う事で考えます。ほとんどの場合、最後まで残るのは2と3です。特に3の場合は、パソコン本体を持ち込む場合と、ディスプレイを持ち込む場合があり、今回は症状から「ディスプレイ」を持ち込む判断をしました。本来のアクションからした場合は、本体も持ち込むのが正しいと思います。

今回の事で、今後は「補修用部品」の拡充に努める必要が出てきたと切に感じたところです。

なんでも相談室をオープンしました。 :: 所長のつぶやき

構想早数年の電話相談室をオープンする事になりました。

今までは、取引先のお客様を中心だった相談業務を広く一般の方に広める事が目的です。

昨今、様々な相談センタなどもあります。その多くが、ボランティア団体だったり、官公庁だったりとしています。

今回は専門会社として始める事にしました。

どこからも支援を受けず、完全自前で行う事が目的です。

相談員は当分の間、大楠ひとりで行います。なお相談の中で「費用」が発生する事項がある場合は、実施前に確認をした上でお願いする次第です。(費用がかかる事については原則は相談者自ら行っていただくように考えています)

「情報」は人が人らしく生きてゆくために必要不可欠な「要素」です。

情報は、そのままでは何も役に立ちません。「加工」という行程を持つことで初めて、その情報が自分にとって「役に立つもの」となるのです。

私たちは、その一助として、この事業を立ち上げ、ひとりでも多くの方に「よかった」を実感してもらえるよう願う次第です。

どうぞ末永く、ご愛顧賜りますようお願い申し上げます。